【PR】

たけのこのあく抜きをしないのはあり?しないとダメなもの?かかる時間はどの位?米ぬか以外の簡単あく抜き方法もあわせてご紹介!

竹の若芽であるたけのこは栄養が豊富で、私達日本人には馴染みの深い食材のひとつです。

そんなたけのこですが「あく抜き」という下茹での作業をしないと、おいしくいただけないかもしれません。

この作業をするかしないかで、食べたときの味に大きな影響がでてしまうことがあるんです!

たけのこは食物繊維やカリウムといった栄養素を多く含んでいて、健康面や美容面からみても非常に優れた野菜です。

こちらでは「あく」の正体を解説し、米ぬかを使ったあく抜き方法を教えちゃいます。

また、他のものを使った簡単なあく抜き方法もあわせてご紹介していきます。

煮物、炊き込みご飯、炒め物など料理のバリエーションが多いたけのこ。本日の一品にいかがですか?

たけのこのあく抜きをしないのはあり?

お鍋で煮物を作っていると、表面に濁った白い泡が出ているのを見たことありませんか?

それは「あく」(灰汁)と言われるものです。この「あく」は、食材に含まれる渋みやくさみ、えぐみの原因になる成分がしみ出したものです。

この「えぐみ」とうい言葉、聞いたことはありますか?

野菜を食べた時に、舌にまとわりつくようなゴワゴワした感覚、それが「えぐみ」の正体です。不快な苦い味なんです。

たけのこは「あく」「えぐみ」の強い野菜の代表格と言われています。

ですので、たけのこをしっかりあく抜きしてから食べないと、おいしさが半減してしまう可能性があるんです!

ところが、すべてのたけのこであく抜きが必要なわけではありません。

あく抜きしないで食べることのできるたけのこの条件

・今日採れた、抜いてすぐのもの

・太陽の光を浴びていないもの

・穂先が黄色で、閉じているもの

・いぼいぼが白やピンクの薄い色のもの

この項目に該当するたけのこであれば、あく抜きしなくてもおいしく食べられる、と言われています。

収穫してから時間が経っているものは、穂先が緑色で開いていたり、いぼいぼが赤茶色をしています。そんな時にはあく抜きが必要です。

「たけのこのあく抜き、面倒くさいな~」と思った時、あく抜きしないで食べられるいい方法があります。

それは油を使った料理に使うことなんです。油でたけのこを覆ってしまえば、えぐみを感じにくくすることができます。

天ぷらや中華炒めがおすすめです。ちょっと濃いめの味付けにすると、よさそうですね。

ただし、えぐみを全く感じなくなるわけではないので、注意が必要です。多少は残ってしまいます。

気になる方は、しっかりあく抜きをしてから食べましょう。

たけのこ兄弟

たけのこには、たくさんの品種があるんだよ~

名前特徴
孟宗竹(もうそうちく)国産の代表格 苦味と甘みのバランスが良い
淡竹(はちく)あっさりとした味わい あく・えぐみが少ない
真竹(まだけ)あくの強さはNo1 しっかりした味と食感
寝曲がり竹・姫竹他に比べ小さく細い 優しい味わいと食感を楽しめる
寒山竹(かんざんちく)味のおいしさNo1 あく抜きなしで料理可能
四方竹(しほうちく)他と違い旬が秋 コリコリしていて歯ごたえを楽しめる 

寒山竹はあく抜きなしで料理に使うことができそうですね。

それぞれの良さを最大限に味わうことができる調理法があります。

様々な料理にあうオールマイティー:孟宗竹・淡竹

口当たりにクセが少ないので、どんな料理でもOKです。炊き込みごはん、煮物、天ぷらがおすすめです。

汁物や炒め物に最適:真竹・四方竹

硬めの食感なので、歯ごたえを楽しめる炒め物などに向いています。柔らかくして食べたいときには、加熱時間の長い味噌汁やスープがいいようです。

生でも大丈夫:寒山竹

どの品種よりも味が一番といわれています。素材本来の風味を存分に楽しめるお刺身や蒸し焼きといった料理が最適です。

優しい味付けと合う:根曲がり竹・姫竹

下茹でして、そのまま火にかけた素焼きやかつお節や酢味噌のあえ物がおすすめです。

手に入った(購入した)たけのこがどの品種なのか見極めて、おいしく調理してみてください!

たけのこのあく抜きに時間はかかる?

たけのこの水煮は、スーパーなどでいつでも手軽に購入することができます。

でもせっかくなら、採れたてのおいしいたけのこを食べたくないですか?

時間はかかりますが、手間をかけてあく抜きしたたけのこはきっと格別な味がするはずです!

たけのこのあく抜きには米ぬかを使うのが最適です。たけのこのおいしさを100%引き出せます。

なぜ米ぬかなんでしょう?それには理由があるんです。

たけのこは収穫された直後から、あくが増していきます。あくの正体は「シュウ酸」と「ホモゲンチジン酸」という物質です。

米ぬかに含まれているカルシウムがシュウ酸と結合し「シュウ酸カルシウム」という物質に変化することで、えぐみを感じにくくすることができます。

また、米ぬかが水に溶けるとなるアルカリ性の性質は、ホモゲンチジン酸を除くことが可能です。

米ぬかに含まれている酵素がたけのこの繊維を柔らかくしてくれる効果もあります。また、糖分のおかげで酸化を防ぎ白くきれいに茹で上がります。

お米の甘みを含んでいるので、たけのこの旨味が増すという効果もあるんです。

では、具体的にあく抜きの方法を説明します。

たけのこのあく抜きに必要な材料と器具

【材料】

・たけのこ:2.3本 (1本あたり平均400gを目安で)

・米ぬか:1カップ (茹でる水に対して2~3割程度)

・赤唐辛子:1本

【器具】

大きめの鍋と落としぶた

1.たけのこは洗って汚れを落とし、外皮の2.3枚をはがします。穂先から5㎝くらいのところを斜めに切り落としましょう。

これは断面を広くすることで、火の通りを早くさせるためです。

2.上から縦に1本、深く切り目を入れます。深さは1㎝程度で、中身が切れないギリギリのところまで切り込みを入れましょう。

こうしておくことで仕上がりの時、皮がむけやすくなります。

3.根本のボツボツした硬い部分を削り落としておきます。

4.大きな鍋にたけのこを入れ、たっぷりの水・米ぬか・赤唐辛子を加えます。

大きな鍋がない場合、たけのこを縦半分に切り茹でることもできますが旨味は少々抜けてしまうかもしれません。

5.鍋を火にかけ中~強火にし、沸騰したらたけのこが浮いてこないように落としぶたをして中~弱火にして茹でましょう。

1本300~400gくらいの小サイズは1時間半ほど、500~750gの中サイズで2時間、1㎏以上の大サイズは3時間ほど茹でましょう。

煮立てている時はたけのこが飛び出しやすいので、吹きこぼれないよう注意しましょう。水の量も少なくならないように途中で追加してください。

竹串をたけのこの下の部分(太い部分)に刺し、柔らかければ火を止めます。

6.茹であがったら茹で汁に付けたまま、自然に冷ましましょう。そのまま冷ますのは、あくを出し切るためです。流水で冷ますのはNGです。

7.ぬかを洗い流し、切り目から皮を開くようにむきましょう。穂先の皮は、柔らかくておいしいので残しておいてくださいね。

たけのこのあく抜き方法の動画をご紹介します。

たけのこのあく抜きには最低でも1時間半、冷ますことも含めると半日ほどは時間がかかりそうですね。

米ぬかはお米の販売店やネットショップで購入することができます。

スーパーでも売っているのを見かけるかもしれませんが、それは「ぬか漬け用の米ぬか」ではないですか?

これだとあくまでも「ぬか漬け用」なので、他の用途には使えません。原材料をよく確認してから購入しましょう。

たけのこのあく抜きの簡単な方法とは?

「米ぬかがたけのこのあく抜きに一番いいのはわかったけど、手元にないよ」という場合、代用できるものがありますのでご紹介します。

①お米のとぎ汁でのあく抜き

お米のとぎ汁を使ったあく抜き方法は、広く知られている方法です。

米とぎとは、お米の表面についているぬかを洗うこと、つまりその洗った水の中には米ぬかの成分が含まれていることになります。

なので、お米のとぎ汁であく抜きができるのは、米ぬかを使用した時と同じ原理です。

〈必要なとぎ汁の量〉
・500gほどの中サイズのたけのこ1本
・お米のとぎ汁2ℓ(2合の米とぎでできる量とほぼ同じ)

②重曹でのあく抜き

重曹(炭酸水素ナトリウム)はアルカリ性です。このアルカリ性の性質で、ホモゲンチジン酸を除くことができます。これであく抜き可能です。

ただし、入れすぎるとたけのこの色が黄色くなりすぎるので注意してくださいね。

<必要な重曹の量>
・500gほどの中サイズのたけのこ1本
・水2ℓに重曹大さじ1~1半

③生米でのあく抜き

生米を使ったあく抜き方法です。お米に含まれるカルシウムの作用によって、あく抜きできます。

<必要な生米の量>
・500gほどの中サイズのたけのこ1本
・水2ℓに生米30g(1/4カップ) 無洗米は使えません

これまでご紹介した方法は、下処理や茹でる作業は米ぬかの場合と同様に行います。

次に長時間茹でることをしなくてもあく抜きできる、とても人気の方法をご紹介します。

それは、大根おろしの汁でのあく抜き方法です。

大根の消化酵素である「ペルオキシダーゼ」というものがホモゲンチジン酸を吸着して、あくが抜けちゃうんです。

<必要な大根おろし汁の量>
・400gほどの小サイズのたけのこ1本
・大根おろしの汁 200ml
・同量の水 200ml
・塩 4g
大根おろしの汁でのあく抜き方法

1.大根を洗い、皮が付いたままおろします(大根おろしの汁200ml程度を用意するのに、大根は500gほど使います)

2.ザルなどでこし、汁のみを取り出します

3.大根おろしの汁と同量の水を合わせましょう

4.塩を4g加えます(小さじ1は5g)

5.たけのこを生のままで皮をむきます

6.皮をむいたら、調理するサイズに切りましょう

7.切ったたけのこを先ほど準備した汁に30分以上浸します(半日ほど浸しておいた方がよりおいしいそうです)

8.汁気を切って水洗いし、3~4分茹でれば出来上がり

あく抜きの茹でる時間が短縮でき、簡単でいい方法かもしれません。試してみるのもありですね!

ゆかりん

たけのこのあく抜きに失敗しちゃった!食べても大丈夫?

せっかくあく抜きしたのに、えぐみが残ってしまった…そんな時でもそのまま食べて大丈夫!問題はありません。

シュウ酸が多く残ってしまっている可能性はあります。取り過ぎに注意は必要ですが、普通の量を食べる分には何の心配もいりません。

たけのこの風味は少々落ちてしまうかもしれませんが、もう一度あく抜きしてみましょう。えぐみは減らせるので食べやすくなりますよ。

たけのこのあく抜き後の保存を上手にするには?

たけのこを数本あく抜きすると、一度に使いきるのは難しいですよね?

せっかく時間と手間をかけてあく抜きしたたけのこですから、数日間いろいろな料理にして楽しみたいじゃないですか!

あく抜きした後のたけのこは、米ぬかや赤唐辛子の入った茹で汁ごと保存容器に移し、汁に浸けた状態で保存しましょう。この状態で冷蔵庫内で5~6日保存できます。

もし、たけのこのあくがまだ少し残っていたという時にも、この茹で汁に浸けておけば多少あくの感じ方がやわらぐそうです。

赤唐辛子に含まれる辛み成分のカプサイシンは、殺菌や抗菌効果があります。一緒に入れて保存しておくといいですね。

皮ごと保存した場合には、使うときに米ぬかをよく洗い落としてから調理してください。

次の料理に使いやすいように、時間があれば皮をむいて保存しておくのもいいかもしれません。

また、冷凍で保存することもできます。その場合には茹で汁をしっかりふき取り、厚さ5㎜以下になるように切りましょう。

そのあと冷凍用保存袋に平らに並べて冷凍してください。1ヶ月~半年ほど保存はできます。

保存期間が長くなると、味や食感が悪くなってしまいます。できるだけ早めに食べることをおすすめします。冷凍のまま調理することができますよ。

まとめ

  • たけのこのあく抜きをした方がよりおいしく食べることができる
  • たけのこのあく抜きは米ぬかが最適だが時間はかかる
  • たけのこのあく抜きにはいろいろな方法がある

野菜の王様たけのこは、鮮度が命。収穫してからあまり時間を置かずにあく抜きすることが重要です。

たけのこを上手にあく抜きして、おいしくいただきましょう!