揚げ物が泡立つ原因は油の劣化?!なぜ泡立つの?米油が良いって本当?理由と対策を知っていれば揚げ物は怖くない!
揚げ物が泡立つ原因は、大きく分けて3つ理由がありますが、主に油の劣化が1番の原因です。
揚げ物をすると大きい泡がブクブクと泡立ったり、小さな泡がしゅわ~と泡立つのを見たことはありませんか?
私も唐揚げをしたら、勢いよく泡立ってびっくりしました!
実はあの泡立ちは、どの食材でも油でも必ず発生するものです。
そして泡には2種類あり、気にしなくても良い泡と、健康に害を与えてしまう可能性のある悪い泡があります。
何故泡立つのか、原因が分からないと食べてもいいものなのか不安に思ってしまいますよね。
しかし理由と対策がわかっていれば揚げ物は怖くありません!
この記事では揚げ物が泡立つ原因と、どのように対策したら良いかを詳しく紹介して行きます♪
・主婦の方
・自炊をする方
・揚げ物が好きで作りたい方
揚げ物が泡立つ原因を詳しく説明!
泡立ちには二種類ある
冒頭でも述べたように、泡立ちには2種類あります。それぞれどのような泡なのか紹介して行きます。
良い泡というのは、気泡のように小さな泡です。
これは食材に含まれる水分が揚げることによって気化し、空気へと変わるため発生します。
勢いよく泡立ちますがこれはどの食材でも起こり得ることで、この泡なら揚げたものを食べても身体には何も問題はありません!
一方で悪い泡このというのは、大きな泡がブクブクと発生します。
まるでカニが泡を吹くみたいな様子から、別名『カニ泡』と呼ばれます。
先ほどの良い泡は勢いはありますが、すぐに泡立ちは穏やかになります。しかし、この悪い泡は大きな泡が消えてもいつまでも泡立ちが残ります。
そのままにしておくと吹きこぼれてしまい、火傷や火事の原因になってしまい大変危険です。
また、この泡立ちの状態で揚げた食材は匂いも味も悪くなってきます。
最悪の場合、食べてしまうと嘔吐や下痢などの症状を引き起こし、健康を害する恐れがあります。
なぜこのような泡立ちが起こるのか、原因は大きく3つあります。それぞれを詳しく説明します。
油の劣化で泡立つ
一番の原因は油の劣化です。何度も繰り返し同じ油を使っていると、その油はだんだん劣化していきます。
私の家では、油は使ったら密閉できるビンにいれて、2回使うまで保存しています
一度使っただけで捨ててしまうのは、もったいない!と多くの家庭で3回は使いまわすことが多いようです。
揚げ物をする際一回で使う油の理想の量は約800mlくらいなので、それがいちいち捨てられてしまうと考えると環境にも悪いですね。
しかしいくら密閉容器を使っていても、使うためには容器を開けるので、空気と触れて油は酸化が進みます。
また、使いまわして何度も熱を加えても酸化が進みます。
酸化が進むと揚げたときに変な臭いがしたり、味が悪くなってしまいます。油自体も色が最初は透明に近いものが、茶色っぽく濁るように変わってきて粘り気が出てきます。
これが劣化している状態であり、ブクブクとしたカニ泡が発生してしまう一番の原因になります。
そして劣化した油を摂取していると、一番負担がかかるのは肝臓です。また酸化した油に含まれるコレストロールが血管に悪影響を及ぼします。
油の劣化で起きるカニ泡は、身体に悪い証拠なので事前に対策をすることが大切です。
溶き卵をつけすぎると泡立つ
もし、新しい油を使っているのにカニ泡が発生する場合は違う原因が考えられます。
コロッケなどを作るとき、卵液を付けてパン粉をつける事があるかと思います。
実は、この卵液をつけ過ぎるとカニ泡が発生します。
卵黄には『レシチン』という物質が含まれており、これが油に溶け出すことでブクブクとした泡立ちが起こるのです。
レシチンには乳化の成分が含まれています。乳化とは水と油のように、本来混ざりにくい物質同士を均一に混ぜ合わせる現象です。
詳しく述べると、卵黄に含まれるレシチンは油に溶け出すことで、食材や衣等に含まれていた水分と揚げるための油を混ぜ合わせる役目をします。
そのため大きな泡が発生しなかなか消えない、ということになります。
原理は違いますがイメージは固形石鹸と似ています。固形石鹸を水に濡らしながらこすると永遠と泡が出てきますよね。
また、唐揚げなどのお肉を使ったものや、アジフライなど魚を使ったものはカニ泡が発生しやすくなります。
これは肉や魚に含まれる動物性油脂が油と反応するためです。いずれの場合も、カニ泡を多少ですが収める方法があります。
それは、カニ泡が発生したら油を少し足す、という方法です。
油の温度が下がると泡立つ
揚げるものが多いから一気に揚げちゃえ!
家族の夕ご飯や親せきが集まるから、そういう時ってたくさんおかずを用意したいですよね。メニューが唐揚げだとして一気にたくさん揚げたとします。
それがカニ泡の原因になります。一気に食材を入れることによって油の温度が急激に下がるためです。
食材をたくさん入れることで油の温度が下がるということは、食材の水分がたくさん油に流れているということです。
食材に含まれる水分は揚げると気化して気泡になるので、揚げる食材が多いほど泡立ちが大きくなる、という事です。面倒かもしれませんが、少しずつ揚げるようにしましょう。
揚げ物が泡立つ対策はこの2つを覚えておこう
油を繰り返し使う時の注意
とある調査で、家庭で揚げ物をする頻度は月におおよそ2回という結果があります。
1か月を平均して考えると、だいたい2週間に1回揚げ物の日があるという計算になります。
一回使った油は2週間の間にどれだけ劣化(酸化)が進むでしょうか。
だからと言って一回で捨てるのはもったいないですし環境にも良くないので、繰り返し使う際は処理と保存方法に気を付けましょう。
処理について
揚げている途中に出た揚げかすはこまめに取り除いてください。揚げかすが残っていると焦げて、油の劣化を進めてしまいます。
保存容器に移す際、油の中には細かい揚げかすが残っているので、ろ過して取り除いてから保存しましょう。
油こし器か油こし紙で出来ますが、ご家庭にない場合はコーヒーをドリップするときのフィルターかティッシュでも代用できます。
代用する場合は、保存容器の入口に注いだ時に零れないようにコーヒーフィルターがティッシュをセットします。
そこに油を注ぐだけで、簡単にろ過することが出来ます。
保存方法について
油は蛍光灯の光が当たるだけでも劣化が進みます。保存容器に入れたら冷暗所に保管します。
空気に触れていても劣化が進むので、必ず密閉容器に移してください!
ろ過は油が熱いうちにしてしまえば時間がかかりません。
ですが、容器に移して蓋をするのは油が完全に冷めてからにしてください。
容器の中に熱が籠って(こもって)しまい、油の劣化を進めることになってしまいます。
食材による泡立ちは仕方のないことですが、油の劣化による泡立ちは事前に防げます。
臭いが変、色がおかしい、揚げると煙が出る、などは劣化している証拠です。
使うのはすぐにやめてください。
そして繰り返し使っていた油からカニ泡が出たら、直ちに新しい油を使うようにしてください。
油の温度調節に気を付けよう
先ほど述べたように、油は一気にたくさん食材を入れてしまうと、急激に温度が下がりカニ泡が起きやすくなります。食材は少しずつ揚げましょう。
そして水分がなるべく出ないように、食材の水分をよく切ってから揚げてください。
また、油の量が少なくても泡立ちやすくなります。理想はなべ底から3㎝~5㎝くらいです。
油を足すとき
肉や魚を揚げる時、てんぷらなど衣がついているものを揚げる時、カニ泡が発生したら油を足すと収まる、とお伝えしました。
カニ泡を発生させる物質の量より、油の量を多くすることでカニ泡を抑えることができるため、油を足すことをおすすめしています。
しかし、熱い油に冷めている油を足せば当然温度は下がります。温度が下がった状態ではまたカニ泡が出る可能性があります。
面倒かもしれませんが、カニ泡が発生したらすぐに火を止めて、食材を取り出して、油を足してください。
そして必ず一度温めなおしてから揚げ物をやり直すようにしてみてください。
揚げ物が泡立つなら米油がおすすめって本当?
米油は揚げ物に向いています
結論から言うと、米油は揚げ物に向いています。そもそも米油とは何かと説明しますと、玄米を精米すると出る粉を米ぬかと言います。
米ぬかには20%も油が含まれていて、それを搾り取ったものが米油になります。
豊富なビタミンEが酸化を防いでくれるので、繰り返し使っても油が劣化しにくい、という優れものです。
大変ヘルシーなので近年ではポテトチップスなどの、フライ製法のお菓子に取り入れられているそうです。
米油は劣化しにくいので泡立ちも抑えられ、尚且つ大変ヘルシーなので、揚げ物に向いているとされています。
まとめ
- 揚げ物が泡立つ原因は、油の劣化が一番の理由
- 揚げ物が泡立つ対策は2つ、油を繰り返し使うときに劣化を防ぐこと、揚げているときの温度に気を付けること
- 揚げ物が泡立つなら米油がおすすめ、そしてとてもヘルシーな油である
揚げ物が泡立つとびっくりしてしまうかと思いますが、原因と対策を知っていれば怖くありません!
油をしっかり管理して美味しい揚げ物を楽しみましょう♪
こちらの記事では、きゅうりを大量消費するレシピが載っています。
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